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おさむちゃん漫画劇場
大和ハウス社内報
4コマ漫画
「夢みるダイちゃん」ほか
大和ハウス工業(株)社内報に四コマ漫画「夢みるダイちゃん」連載
1964年9月1日〜1970年9月19日
初回1964年9月1日
初回は恐る恐る始まった
初回の作品には、作者名や回数表示がありませ
ん。4コマ漫画を掲載するものの「誰や、こんな
漫画描いとんのわ!」と上から怒られたら、
すぐに止めようと思ったからでした。
作者名を入れず、4コマ目の右下に「おさむ」の
サインをしておきました。ここなら目立たない
と思ったからです。
設定も気をつかって、主人公のダイちゃんは大
和ハウスの猛烈営業マンにしました。
得意先のカッカウィスキーの部長は、訪ねて来
る営業マンにいつも酒を飲ませて追っ払ってい
ました。意を決したダイちゃんは得意先へ乗り
込みます。そしていつものように酒をすすめる
部長に「注文をもらうまでのみませんよ」と言
い張りました。
翌朝。二日酔いのダイちゃんに上司が営業成績
がトップであることを告げますが、酒がそれほ
ど強くないダイちゃんは頭の中がグルグル回っ
ていました。

評判は上場で一安心
同僚や他部署の人から「面白いから続けたら」
といった励ましをうけ、まずは一安心。当時は
週刊発行だったので毎週1作品を描くのはとて
も大変でした。
漫画の案は通勤の電車の中やトイレ、眠る前、
喫茶店、アルサロ、映画館、寄席などで思いつ
いたアイデアはすぐにメモを取りました。とく
に喫茶店やアルサロでは人物スケッチをした
り、ホステスさんの身の上話を聞いたりしたこ
とが漫画の案になるだけでなく、後々いろんな
仕事に役立っており、高い授業料を払った甲斐
があったというものです。

少しH でいたずら好きに
人気が出てくると、ダイちゃんは徐々にちょっ
とエッチでいたずらなところが随所に見受けら
れるようになりました。これがさらに読者によ
ろこばれることになりました。社内報の紙面が
わりと堅いようだったので、ダイちゃんの4コ
マ漫画が息抜きの役目を果たしてくれたのでし
ょう。読者アンケートでも、ダイちゃんを毎回
読んでいる人は90%を超えていました。こうな
ると、はじめの頃の猛烈営業マンのイメージは
どんどん薄れていったのです。

新年号では10コマに
昭和42年1月1日発行の新年号

お正月を迎えると誰もが「今年こそは頑張る
ぞ!」と意気込む。それはダイちゃんも同じ。
今年こそは、立派な営業成績を上げて、給料や
ボーナスをいっぱい手にしたいと思うのです。
そんなダイちゃんは新年号で日頃の4コマでは
表現できないウップンをはらすのでした。
最終回は京都支店で
調子に乗って連載が続きましたが、人事異動で
社内報担当を後輩に譲ることになりました。発
行回数も週刊から隔週、そして月刊と変わって
行き、ダイちゃんを毎週楽しみにしている社員
から淋しがられました。
最終回は、京都支店でした。京都支店の住宅営
業に欠かせない京都市街地図をながめているう
ちにこの案が浮かび早速描いて本社に送りまし
た。刷り上がった社内報をみて丸6年間、われ
ながらよく続いたなと思いました。

続いたのは読者のお陰
6年間も連載が続いたのは、毎号「ダイちゃん」
を読んでくれている読者(社員)とその家族の
お陰です。社内ですれ違ったとき、トイレで横
に並んだとき、「今回は、なかなかおもしろか
ったね」と言ってくれたり、「最近、ちょっと
おもろないで」と言われたり、そのたび一喜一
憂しました。何の反応も無かったら、きっと途
中で止めていたと思います。「おもしろかった
よ」という言葉と、配布している時、真っ先に
「ダイちゃん」を見ている人がクスッと微笑ん
だ、そんな光景を見たさにせっせと描けたので
しょう。

OB 会で「ダイちゃん」
見てたよに感激

OB会であまり知らない人から「則永さんですよ
ね、昔、ダイちゃん、描いてはったでしょ。い
つもみてましたよ」とこれまでに何人かに話し
かけられました。あれから40年経ったいまもこ
うして覚えていてくれる人がいます。ほんとう
に幸せなことと思います。










住宅の販売店通信に
「あすか君」連載
ダイちゃんが人気を得た頃、住宅販売店向けの
情報誌「販売店通信」(月刊)の担当者からの
要請で「あすか君」の連載が始まりました。
当時の住宅にフラット屋根の「飛鳥」という新
製品がでていて、主人公の名前にしました。
これは、販売店の営業マンに気楽に読んでもら
えたらいいということで自由に、まるで自分の
日常を描いているようでした。
しかし、毎号毎号おもしろい案が出てきません。
ノートにはいろんな案をメモってはいるもの
の、どれもこれもパッとしません。締め切りは
明日。どうしようもないとき、会社の帰り道、
ネオン煌めく千日前を行ったり来たり、ふと、
アルサロの前で立ち止まり入ろうとすると、呼
び込みのネエちゃんが一人も立っていません。
ということは、今はいっても、指名の娘は誰か
に付いていて、本番の娘がちょっとだけ席につ
いて「ちょっと待っててね」と言って去って行
き、あとはぼーっと待っているだけ、というこ
とになるだけです。そんな光景が頭に浮かんだ
その瞬間「これだ!」と案が浮かんだのです。
この案は、4コマではちょっと説明不足なので
販売店通信の「あすか君」に使いました。



















































ダイちゃん二世
「つれづれ君」登場

ダイワ住宅機器(現・ダイワラクダ)に移った私
は、ここで社内報を発行、「つれづれ君」の連
載を始めました。主人公はあの懐かしいダイ
ちゃんそっくりにしました。
このダイちゃんのキャラクターは、40年経った
今も変わらず、社内報や情報誌、カタログやチ
ラシのイラストなどいろんなところで活躍して
います。

最終回1970年9月19日
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