天王寺へは、年に数回、美術館へ行きます。その帰りに新世界の「づぼら
や」でてっちりを食べたり、大丸屋の串カツで生ビールを飲むのが楽しみ
です。しかし、この日は何故かスケッチブックと絵具を担いだ私の足は四
天王寺へと向かったのです。中門の回廊越しにそびえる五重塔の構図が気
に入りました。ほぼ描き上げた頃、さっきから後ろに立っていた人を見上
げると、見覚えのある顔にハッとしました。昔の壱萬円札の聖徳太子だっ
たのです。
帰りは、上六まで歩こうと決め、ぶらぶらと谷九辺りまで来ると懐かしい
無量寺がありました。子供の頃、祖母のお供でよく行ったお寺です。今も
月に何日かの灸の日は大勢の人で賑わっているそうです。ああ、懐かしい。
ちょっとしんどかったけど歩いて良かった。